京の六地蔵めぐり:上善寺

毎年8月22日〜23日の2日間をかけて「六地蔵めぐり」が営まれます。

京の六地蔵尊は、閻魔大王に仕えた小野篁が六道に迷い苦しむ衆生を救おうと発願し、木幡山の一本の桜の木から作った六体の霊像とされています。小野篁の発願からおよそ300年後の1157年、この六地蔵尊を手厚く信仰していた後白河天皇が、平清盛と西光法師に命じて京都へ通じる都街道の入口六ケ所に六角堂を建てて、地蔵尊を一像ずつ分置しました。これがきっかけとなり、六地蔵をめぐって無病息災を祈願するという風習がはじまりました。

京都では毎年8月18日〜23日頃に「地蔵盆」「地蔵祭」と呼ばれる子どもたちに菓子を振る舞うお祭りが町ごとに営まれるのは、この「六地蔵めぐり」に起源があります。

地蔵の前に吊るされているのは「幡(はた)」と呼ばれる六地蔵尊お札です。各地蔵ごとに色分けされていて、これを六枚集めて家の入口に吊るすことで、その年の護符にします。古くなった「幡」は、その年の一番目に参詣した寺社に吊るしてお返します。

京都市の外周にぐるりと配置されているので、二日間で六地蔵をめぐるのは自動車がないとかなり大変です。地元バスツアーなども企画され、2日間は早朝から夜間まで絶えること無く参詣者で賑わいます。少ないながら出店もあります。上善寺では、8月22日20:00から地元の「小山郷六斎念仏」が営まれます。

伏見六地蔵
寺社:大善寺
街道:奈良街道

鳥羽地蔵
寺社:浄禅寺
街道:西国街道

桂地蔵
寺社:地蔵寺
街道:丹波・山陰街道

常盤地蔵
寺社:源光寺
街道:周山街道

鞍馬口地蔵
寺社:上善寺
街道:鞍馬街道

山科地蔵
寺社:徳林庵
街道:東海道

上御霊神社「例祭」

上御霊神社にて8月18日に「例祭」が行われました。
境内は「御霊の杜」と呼ばれ、1467年から11年も続いた「応仁の乱」の発端となった地です。

明治までは、この日に京都洛中で最も古いとされる「御霊祭」が行われていましたが、現在は5月1日〜18日に盛大に行われています。8月の「例祭」は5月の「御霊祭」と比べると神輿行列も屋台も無いのでかなり地味ですが、それでも神職による神事舞の後には「狂言」「御霊太鼓」「六斎念仏」が奉納され、地元住民と観光客で境内は普段より賑わっていました。

10:30から「狂言」の「太刀奪(たちばい)」が奉納されました。関西人のノリツッコミのルーツは「狂言」だな、と思わせるテンポの良さと間の絶妙さで、観客も大笑いしていました。「狂言」は今回が初体験でしたが、これは本当に笑えます。

19:30から奉納された「御霊太鼓」は、地元の子どもたちとそのお母さんで構成されています。小学生低学年の子どもたちも、小さい体には少々重そうなバチで一生懸命に叩いていました。

20:20から奉納された小山郷六斎保存会による「六斎念仏」は、40年ぶりに再現が実現した「猿回し」や「祇園囃子」「「獅子と土蜘蛛」などが上演されました。「祇園囃子」は月鉾から継承されたそうです。猿の着ぐるみの演者による滑稽な漫才は笑いを誘い、猿の客いじりで子どもが怯えるなどして、ともかく面白かったです。「六斎念仏」のルーツは、平安時代に空也上人が通りで太鼓を叩きながら念仏を唱えたり踊ったりして仏教の教えを広めたことにあります。現在のそれは、江戸時代頃に農村の人々が上京して、六斎太鼓と祇園囃子を念仏とともに演奏して稼いでいた「芸能六斎」が継承されていったもののようです。

カメラマンが最前列を取り囲む京都観光地の人気行事とは違って、ずっと穏やかな心持ちでのんびりと見物することができました。

上御霊神社
住所:京都市上京区上御霊前通烏丸東入上御霊竪町495
例祭:毎年8月18日 9:30ー