京都のおへそ「六角堂」

「六角さん」の名で知られる「六角堂(ろっかくどう)」は、名前のとおりに本堂が六角形の建物です。「六角」というのは穴根「眼・耳・鼻・舌・身・意」によって応ずる六欲のことを指しているそう。人間の欲望というのは煩悩を脱して角を無くし円満になるということ。「穴根洗浄」の願いを込めて六つの角が造られています。

錦市場や四条河原町などの繁華街からも近い為、思い立ったらふらっとお参りに行けるのが魅力的。「西国四十四ヶ所巡礼」の十八番目の札所、そして「洛陽三十三所巡礼」の最初の札所でもあり、全国各地から多くの方が巡礼に訪れてきます。実はこの六角堂、京都のど真ん中にあるんです。東門を入ったところの敷石中央に奇妙な形をした石があります。元々は門前の六角通りにあったものを明治時代に移したもので、かつてここが京都の中心地だったことから「へそ石」や「本堂古跡の石」の名で呼ばれています。団体客が多いと見落としてしまいがちなのでご注意を。

寺号は紫雲山頂法寺、創建は聖徳太子といわれ長い歴史をもつ六角堂。大阪四天王寺建立のための用材を求めて訪ねた際、この地にあった池で沐浴をした聖徳太子。沐浴後、泉のかたわらに置いた衣と護持仏を取ろうしても何故か離れません。その夜に「この場にとどまって衆生の救済に当たりたい」という仏のお告げを夢で見て、現在の場所に六角堂を建てたそうです。その池ですが、本堂の右手側に今でも残っていて見ることもできます。また、親鸞聖人が法然上人に出会うきっかけが六角堂であったことから「親鸞堂」が境内にあったり、后との出会いを願っていた嵯峨天皇の夢枕に「六角堂の柳の下を見よ」というお告げがあり、この場所で絶世の美女と出会い后にしたという縁結びのご利益がある「六角柳」があったり、いけばなの発祥の地であったりと狭い境内には見どころが沢山です。私が個人的に気に入ったのは「十六羅漢」。「羅漢」とは仏の教えを護り伝えることのできる優れたお坊さんに与えられる名前で、十六と合わせてとあらゆる場所に羅漢がいるという意味になります。中には邪気もいますが、お顔がとても穏やかで心がすっと和らぎます。

他には、怒りの形相をした「不動明王立像」や、首を傾げている「一言願い地蔵」などがあります。「鳩みくじ」は何ともいえない可愛さで乙女心をくすぐります。聖徳太子は実在しなかった、という説もある昨今。歴史の謎解きを京都の中心でしてみるのも楽しいかも。

六角堂
住所:京都市中京区六角通東洞院西入堂之前町248
TEL:075-221-2686
ホームページ:http://www.ikenobo.jp/rokkakudo/index.html
拝観料:境内自由 拝観時間:6:00~17:00(納経時間 8:00~17:00)