実りの秋に感謝する「抜穂祭」

毎年10月25日を迎えると、伏見稲荷大社では神田に実った稲穂を収穫する「抜穂祭(ぬきほさい)」が行なわれます。4月に籾種を撒く「水口播種祭」、6月に稲苗を植える「田植祭」が行なわれ、「抜穂祭」で収穫されたお米は神前に供饌される御料米とされ、残った稲わらは11月の「火焚祭」の日に焚き上げられます。

「抜穂祭」は11時から始まるとパンフレットに書いてあったのですが、11時を過ぎても一向に始まる気配がありません。どうやら本殿での儀式も含めて「抜穂祭」と呼ばれているらしく、それが始まるのが11時。神田で行なわれるのは祭事の「抜穂の儀」の部分にあたるようです。うーむ、勘違い。そう言えば下鴨神社の「矢取神事」も拝殿でお祓いをして30分くらいしてから御手洗池での神事が始まったような記憶が。その記憶が正しかったのか、11時半を過ぎた頃にようやく新田へと宮司を先頭にして従者、神楽女、管笠女らがやってきました。やはり。

宮司によって最初に神田が祓われ、その後に雅楽の音色に合わせて、緋袴姿の4人の神楽女たちが鎌と稲穂を手にして古式ゆかしく「抜穂舞」を舞い始めます。伏見稲荷大社の神楽女たちの舞はとても上手で幽玄です。この記事の最下部に動画を貼ってありますので視聴してください。

「抜穂舞」が舞われているあいだに、手甲脚絆・管笠姿の管笠女たちが神田に実った稲穂を慌ただしく刈り取ります。着物の水色と赤色が黄金色の田んぼに映えます。舞が終わると刈り取り作業は一時中断となり、宮司が籠へ収穫した稲穂を収めるとそれを神前へと運ぶために退場します。その後に再び管笠女たちによって残った稲穂を全て収穫します。ベテランなオジサン&オバサンなので、稲刈り作業は驚くほど迅速に行なわれました。お米を作るって大変です。日々の食事に感謝。

伏見稲荷大社「抜穂祭」
日時:毎年10月25日 11時から(新田での「抜穂の儀」は11時半から)
場所:伏見稲荷大社・神田
住所:京都市伏見区深草藪之内町68番地
ホームページ:http://inari.jp/
拝観料:無料
駐車場:無料