趣き味わう「京菓子資料館」

丹波大納言の小豆を村雨餡で巻き込んだ銘菓「雲龍」で有名な和菓子の老舗「俵屋吉富(たわらやよしとみ)」烏丸店の隣に位置するのが「京菓子資料館」です。昭和53年、俵屋吉富の社長・石原義正により京菓子文化の総合的な資料館として創設されました。1階はお呈茶席、2階は資料館、3階は代々伝わる古文書や文献などが保管された俵屋文庫となっています。

両側が竹で囲まれた石畳の道を進むと京菓子資料館の入口にあたります。風情のあるゆったりとした玄関。京都にはこういった趣のある場所が多いですね。入口をはいると左手にはお呈茶席「祥雲軒(しょううんけん)」が見えます。椅子席仕様で最大33名まで利用することができます。もちろん休憩することも可能です。抹茶(薄茶)とお菓子のセットで700円、和菓子は季節の品3~4品と代表銘菓「雲龍」の中から選ぶことができます。窓越しから見る「坪庭」も魅力的です。

エスカレーターで資料館へ上がると、まず目にはいってくるのは四季の花鳥風月を菓子で表現した「糖芸菓子」です。砂糖と寒梅粉(もち米粉)で作ってあるとは思えないくらい本物に近いその出来には驚きです。一見の価値ありです。写真撮影が禁止なのがとても残念。糖芸菓子は平安時代からの歴史があり、大名が天皇に献上したのが始まりだそうです。作成に半年かかった作品の展示もありましたよ。

現在は特別企画展として「龍年の京菓子-平成二十四年 龍年によせて-」が開催中です。雲龍で知られる俵屋吉富にぴったりの企画ですね。7代目・石原留冶郎氏が雲龍を創作するまでの過程は興味深いです。相国寺に保存されている狩野洞春が描いた「雲龍図」に胸の高鳴りを覚え、龍のたくましさ・神秘さを京菓子で表現したいと作り上げたのが雲龍なのだそう。生菓子としてしか表現できなかった菓子を半生菓子として、しかも「棹菓子」として表現した菓子は初めてで斬新だったそうです。アイディアを集めたスケッチブックも素敵でした。

他にも唐菓子の模型や京菓子づくりの道具、古くから伝わる資料などもあります。和菓子を少し身近に感じることができる場所です。下記ホームページの「お知らせ」のページを印刷して持参すると、お茶席が600円となる優待がありますのでチェックをお忘れなく。

特別企画展「龍年の京菓子-平成二十四年 龍年によせて-」
開催期間:平成23年10月27日~平成24年3月20日

京菓子資料館(財団法人 ギルドハウス京菓子)
住所:〒602-0021 京都市上京区烏丸通上立売上ル柳図子町331-2
TEL:075-432-3101(俵屋吉富 烏丸店)
ホームページ:http://www.kyogashi.co.jp/shiryokan/
入館料:無料(茶席は有料)
開館時間:10:00~17:00 
定休日:毎週水曜、年末年始