女性を守る「真如堂」 

左京区にある「真如堂(しんにょどう)」は、京都の紅葉の名所として知られています。真如堂は通称で、正式名称は「真正極楽寺(しんしょうごくらくじ)」、比叡山延暦寺を本山とした天台宗のお寺です。こここそが正真正銘の極楽の寺であるという意味から真正極楽寺という呼び名が付いたそうです。およそ一万坪の境内に「本堂」「三重塔」が建ち並ぶひっそりとした趣ある場所です。春と秋の観光シーズンには大勢の観光客が訪れるようになりましたが、普段は地元の人が散歩するのんびりとした光景が見られます。

984年に戒算上人が比叡山常行堂の本尊の阿弥陀如来を東三条院詮子(一条天皇生母)の離宮に安置したのが真如堂のはじまりといわれています。本尊の阿弥陀如来立像は「頷きの阿弥陀」と慕われており、京都六阿弥陀のひとつに数えられます。慈覚大師が唐から帰国した後、かやの木で如来を彫った際「比叡山の修行者のための本尊になって下さい」と祈ると首を横に振り、「京の都に戻って一切衆生、特に女性を救い下さい」と言ったところ三度頷いたといわれています。その後、不断念仏の道場として念仏行者や庶民、特に女性の信仰を得ています。毎年11月15日には結願法要が行われ、この時に本尊の「頷きの阿弥陀」が開帳されます。また、宝殿に納められている寺宝200点を年に一度虫干しする「宝物虫払会(7月25日)」では平安時代の陰陽師・安倍晴明が閻魔王宮を訪れた際の様子を描いた「安倍晴明蘇生図」が一般公開されます。拝観者は晴明が閻魔大王から贈られたという五芒星を象る金印「結定往生之秘印」を頭に当て、加持を受けます。安倍晴明が好きな方はぜひ参加してみてください。

紅葉はまだ色づき始めたばかりでしたが、門をくぐると石畳の参道を両側から覆うように紅葉しています。赤く染まったカエデの先には三重塔が建ち、美しい景色が広がります。境内には多くの観光客がおり、お茶なども飲める休憩所もできていました。隠れた雲から時折太陽が顔を出す幻想的な天気の中、夢中でシャッターを切りました。桜の華やかさとは一味違った紅葉は、鮮やかな色に染まり見事です。ここ真如堂では来週あたりに紅葉の見ごろを迎えそうです。本堂では11月1日から30日まで「観経曼荼羅(かんぎょうまんだら)」の特別公開(500円)が行われています。紅葉と合わせてどうぞ。

真正極楽寺(真如堂)
住所:京都市左京区浄土寺真如町82
TEL:075ー771ー0915
ホームページ:http://shin-nyo-do.jp/
拝観時間:9:00ー16:00
境内無料 駐車場:なし
一脚/三脚:使用禁止