目指せ下克上「出世稲荷神社」

上京区にある「出世稲荷神社」に行ってきました。足軽から関白太政大臣まで立身出世した「豊臣秀吉」ゆかりの神社です。

豊臣秀吉は幼い頃から稲荷五社を篤く信仰し、聚楽第を造営の際に「天下統一成就は稲荷信仰のおかげ」と感謝して邸内に稲荷社を勧請したそうです。また、1588年に陽成天皇が聚楽第に行幸し盛大な催しが行われた際には、この神社へ「出世稲荷」の称号を与えたと言われています。その後、諸大名が開運出世祈願する社として信仰しました。聚楽第は取り壊され、社は転地しましたが、「出世」という御利益からか現代でも数多くの参拝者が訪れています。

5つの鳥居をくぐると、すぐ目の前に本殿があります。本殿前の「狛狐」にはいたずら防止のため金網に囲まれていて、おみくじが至る所に巻きつけられています。大きな鈴の音を鳴らし、心ゆくまでお祈りをしました。出世稲荷神社には「開運出世」「衣食住」「地位名望」「農工商その他一切の生業に大繁栄」「延命長寿」「病気平癒」「千客万来」「武運長久」「善知識」「金銀財宝等」の十種の紳徳があるとされています。本殿左手には「三石大神」があります。「寿石」「福石」「禄石」の3つの石のご神体を祀っていて、勝負運に強い神様として知られています。三石大神の更に奥には「水天宮」があり、「水難」「火難」「病難」「盗難除け」のご利益があるといわれています。

最後に社務所にて素焼きの「出世鈴」を初穂料600円で授受しました。鳴らすとカランときれいな音がする素焼きの土鈴が二個一組で紐に結ばれています。売り切れの時は3週間待つこともあると聞いていたのでラッキーでした。この「出世鈴」とは別に、節分の日にだけ授与される魔除けのヒイラギを竹に挟んだ「開運出世鈴」は大人気で、境内にはこの鈴を求めて大勢の人が訪れるそうです。また明日から頑張ろうと清々しい気持ちになれた帰り道でした。

出世稲荷神社
住所:京都市上京区千本通旧二条下ル聚楽町851
TEL:075-841-1465
拝観料:無料
社務所:9時ー17時まで
駐車場:なし

2012年6月追記:出世稲荷神社には地域に氏子もなく多額の寄進をする信者もなく、しかも社殿が文化財指定されておらず修復は神社が全額負担してきたせいで資金難となり、境内地を売却して左京区大原来迎院町の旅館だった建物へ転地することになりました。2012年7月から参拝できるようにしています。映画監督の故牧野省三さんが寄進した鳥居と日本画家の故堂本印象さんが描いた本殿の天井画だけは無事に移設されたようです。山内堅五宮司は「今の場所で何とかしたいと思ったが限界だった。苦渋の決断だが場所が変わっても出世稲荷神社を残すことが一番と考えた」と語っています。