京都三鳥居その2「蓮座鳥居」

菅原道真を祀った北野天満宮の境内には、彼の母親を祀った伴氏社(ともうじしゃ)があります。その社の前にあるのが「蓮座鳥居」です。鎌倉時代後期に建立された石鳥居で、国の重要文化財に指定されています。北野天満宮の表参道からずっと進むと、左脇の木陰にあります。うっかりしていると見落としてしまうくらい静かに佇んでいます。

この鳥居の何が珍しいのかというと、それはこの蓮の花を引っくり返したような形状の台座です。南北朝時代の絵巻物に描かれた「蓮座鳥居」の本体は木造になっており、現存する花崗岩の鳥居本体がいつ作られたのかは不明のようです。

明治時代に行われた「廃仏毀釈」の以前は、この「蓮座鳥居」の奥には、現在は北野東向観音寺に移転させられた「忌明塔」(いみあけとう)と呼ばれる石造五輪塔があり、洛中洛外図などにもよく描かれています。諸説ありますが、菅公御母大伴氏の廟だと言われています。親を亡くした人が四十九日の喪に服して忌明けの五十日目に「忌明塔」に詣る「忌明参り」という風習が古くからあったようです。

どうやら色々と歴史の謎が隠されていそうな「蓮座鳥居」と「忌明塔」の関係性。さらに知りたい方は「石造美術紀行」などのブログで詳しく取り上げられています。

もし可能ならば、再びこの「忌明塔」を本来あった「蓮座鳥居」の奥に戻して、古来からあった組み合わせで、鳥居をくぐって参拝してみたいなどと思ったりもします。

京都三鳥居(京都三珍鳥居)
 木嶋坐天照御魂神社 石製三柱鳥居
 北野天満宮 伴氏社 蓮座鳥居
 京都御苑 厳島神社 唐破風鳥居

北野天満宮
住所:〒602-8386 京都府京都市上京区馬喰町
ホームページ:http://kitanotenmangu.or.jp/
拝観料:無料
駐車場:無料