上賀茂神社「武射神事」

上賀茂神社で「武射神事(むしゃじんじ)」を見に行ってきました。的の裏側に「鬼」と書かれていて、宮司がその的を射ることで邪気を祓うという神事です。小笠原流近畿菱友会による「百手式(ももてしき)」の奉納も行われました。

武射神事は平安時代の旧暦1月15日に宮中で行われていた魔よけの儀式が始まりとされ、現在では毎年1月16日に開催されています。本殿での神事後、午前11時より馬場殿前に作られた射場で儀式が始まります。魔障を退散させる「蟇目の儀(ひきめのぎ)」の後、神職により朱塗りの矢が的に放たれます。矢は見事に的中し、会場から拍手が送られました。的を命中させるために神職達は前日から猛特訓をしているとの解説もあり、場が和みます。

その後、小笠原流近畿菱友会による百手式が始まりました。小笠原流弓法の起こりは、約1100年前の鎌倉時代になります。承安4年(1174年)、天皇より小笠原号を賜って以来、将軍家(源氏・足利・徳川)の師範としてその弓術を正しく現世に伝えてきました。小笠原流は「陰陽道」からの影響を強く受けています。陰陽道は「森羅万象は陰と陽、+と-などの相反する気のバランスと循環によって成り立っている」という思想に基づく学問占術体系です。小笠原流は礼法・歩射・騎射だけでなく、弓の模様や行事の際の設営法にまで全てが陰陽道の思想(方位・数学)に基づいています。小笠原流についての詳細は過去記事の「 小笠原流弓術披露 三三九手狭式」をお読みください。

百手式は10人の射手が10手ずつ射を行い合計百手射ることからその名が付いています。現在では略式化され、今回は5~7人ずつ3回に分けて2手ずつ行われました。冷え込む中、優雅に弓を射る姿は非常に凛々しく心に残るものとなりました。

-上賀茂神社関連の過去記事-
 →京都の鎮守さま「上賀茂神社」
 →毎月第4日曜日は「上賀茂手づくり市」
 →上賀茂神社「夏越祓式」
 →重陽の節句:上賀茂神社「烏相撲」
 →都のかなで 世界遺産JAZZ
 →名車競演のRALLY NIPPON 2011
 →秋の華、きもので集う園遊会
 →京都初詣2012「上賀茂神社」
上賀茂神社 「白馬奏覧神事」

上賀茂神社「武射神事」
住所:京都市北区上賀茂本山339
日時:1月16日
時間:午前11時~
ホームページ:http://www.kamigamojinja.jp/
駐車場:有料