天に昇る龍の寺「天龍寺」

観光客で溢れる嵐電(京福電車)嵐山駅から歩いてすぐに位置するのが世界遺産「天龍寺」です。境内に足を一歩踏み入れると、先ほどまでの喧騒が嘘のような静けさが漂います。禅宗の高僧である夢窓疎石に進められ、後醍醐天皇を弔う為に、政治上では敵同士でだった室町時代の将軍・足利尊氏によって創建されました。かつては嵐山や渡月橋、西側に広がる亀山公園までもが境内の一部だったそうです。尊氏の弟である足利直義が、川から天に昇る龍の夢を見たことから天龍寺と名付けられました。

入口である庫裏(くり)に入ると、達磨宗である禅を象徴する天龍寺の顔「達磨図」が最初に見えてきます。先を進むと、創建当時の面影を唯一とどめているという夢窓疎石作庭の「曹源池庭園(そうげんちていえん)」が目の前に広がります。日本で初めて史跡・特別名勝に選ばれた池泉回遊式庭園で、嵐山や庭園西に位置する亀山を取り込んだ借景式庭園でもあります。景色の中心になるのは、池の奥に巨石を組んで滝に見たてている「龍門漠(りゅうもんばく)」です。滝の流れの途中に配された、滝を登って龍になろうとする「鯉魚石(りぎょせき)」が特徴的。曹源池庭園を眺めることができる「方丈」には、東西を仕切る襖絵「雲龍絵」は物外道人よって描かれました。龍の迫力に圧倒されます。

紅葉の時期は大変混み合いますが、どの季節に訪れても違った良さを堪能できるのがここ天龍寺。冬はこの見事な庭園を独り占めできる貴重な機会かも。700年間変わることのない景色は、いつまでも見飽きることがありません。庭園内を散策しながら北門に向かうと、ちょうど竹林の小道に出ます。近くには縁結びで有名な野宮神社もあるのでこちらのルートがオススメです。


(紅葉シーズンの天龍寺)

天龍寺
住所:京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町68
TEL:075-881-1235
拝観料:庭園500円(諸堂参拝・別途100円)
拝観時間:8時30~17時30分(10月21日~3月20日までは17時閉門)
ホームページ:http://www.tenryuji.com/index.html