緑と静寂に包まれた「法然院」

南禅寺から哲学の道を歩いて銀閣寺へ、というコースへ進む前に立ち寄って欲しい場所があります。
左京区に位置する法然院は、法然上人が六時礼賛をつとめたことに由来し、知恩院の第38世である萬無が法然ゆかりの地として念仏道場を建てることを発願し再興した場所です。薄暗くひっそりとした階段と上ると茅葺できた山門が目の前に。山門中央に映し出される奥の境内景色はまるで絵画のようで、ハっとする美しさが存在します。こういう形で表現される「美」は心に強く印影を残します。

そして有名なのは盛り砂でできた白砂壇(びゃくさだん)。水の流れを表していると言われ、左右にある白砂壇の真ん中を歩くことにより心身が清められるとされています。季節ごとに模様が変わるので、何度訪れても違った楽しみが味わえます。何とも言えない魅力があり、時を忘れてただただ見入ってしまうそんな場所の一つです。いつもは銀鼠色している白砂は雨が降ると砂に混じっていた土などが沈み、より澄んだ白鼠色になるそう。京都で伝統色を探す旅なんていうのも素敵ですね。

拝観は無料ですが、本坊内部は春と秋の特別拝観時だけ有料にて見ることができます。三銘椿(五色散り椿・貴椿・花笠椿)は、春の特別公開時にのみ見れる貴重なものです。また、ここ法然院は谷崎潤一郎や河上肇など多くの文人・学者が眠る場所としても知られています。拝観は人があまり訪れない朝がおすすめ。深い京都の歴史を感じてみてください。

法然院
住所:〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地
ホームページ:http://www.honen-in.jp/
TEL: 075-771-2420
拝観:無料(特別拝観時は有料)
拝観時間:6:00~16:00