祇園祭 山鉾その7「太子山」

応仁の乱以前に起源を持ち、一貫して山の趣向を変えずにいる珍しい山鉾の「太子山」。祇園祭当初から町内の位置も変わっておらず、宵山では昔ながらの祭の風情を見ることができる貴重な鉾でもあります。

宵山では、聖徳太子にちなんで知恵を授かる「杉の守り」「知恵のお守り」が授与されます。高張り提灯に灯りがともり、お守りを売る子供達が「わらべ唄」を歌って出迎えてくれる太子山町付近はゆっくりと情緒を楽しむことができます。疲れたら休憩所の「知恵の座」を利用して見てください。真木の杉の下部で作られた椅子には、座れば知恵がつくといい密かな人気スポットです。

聖徳太子が四天王寺を建立のための用材を求めて山城国に来た際、清水が湧くのを見つけ沐浴する間に、念持仏の如意輪観音像をタラの木に掛けていましたが、そこから像が離れなくなり、太子は六角堂を建立したという伝説に由来します。ご神体は16歳の時の姿で、白装束に髪を美豆良(みずら)に結い、右手に斧・左手に衵扇(あこめおうぎ)を持ち「御杉」を伐採しようとする姿をしています。他の山と違って、太子山だけが真松ではなく杉を立てるのはこのためです。

縣装品の注目はきらびやかなインド刺繍の胴縣です。18世紀半ばに、インド南部デカン高原で作成されたもので、世界には4点しか残っていないというとても貴重な逸品だそう。町内で地の生地全体を金糸で刺繍された金色に輝く胴縣は必見です。現在の巡行の際にも、勿論見ることができます。

太子山
住所:下京区油小路通仏光寺下ル太子山町
山建て:7月14日