京都三大祭り「葵祭」のあれこれ

桜の季節が終わりを告げる頃、京都では三大祭りの一つである「葵祭(賀茂祭)」の前儀の様々な祭儀が始まります。下鴨神社(賀茂御祖神社)と上賀茂神社(賀茂別雷神社)の例祭である葵祭は、毎年5月15日に行われ、優雅な王朝風俗の行列で知られています。祭は6世紀半ばの飢饉をきっかけに欽明天皇が始めたとされています。平安中期の貴族の間では、お祭りといえばこの葵祭を指すほど名の知れたものでした。平安貴族の姿で列をなした風雅な一行は「京都御所」を出発し、下鴨神社を経て、上賀茂神社へと向かいます。「路頭の儀」と呼ばれるこの巡行は葵祭の最大の見所です。他にも15日に至るまでには様々な前儀があり、お祭りのムードは徐々に高まっていきます。今回は葵祭の祭事をまとめてみました。


(2011年5月3日 流鏑馬神事)

5月1日13時~ 上賀茂神社「賀茂競馬足汰式(かもくらべうまあしぞろえしき)」
約920年続く歴史ある神事です。5月5日の本番に先立ち馬の優劣や組み合わせを決める儀式。有料席(500円)もあります。勇壮な神事で、京都市無形文化財に登録されています。

5月3日13時~15時30分 下鴨神社「流鏑馬神事(やぶさめしんじ)
全長500メートルの糺の森「馬場」を、公家風の束帯姿や武家風の狩装束の射手たちが疾走する馬上から3ヶ所の的を目がけて鏑矢(かぶらや)を射て、葵祭の道中を祓い清める神事です。

5月4日10時~ 上賀茂神社「斎王代禊の儀(さいおうだいみそぎのぎ)」
斎王代と女人たちが、身を清める儀式です。毎年、上賀茂神社と下鴨神社の交代で行われます。雅楽が流れる中、十二単に小忌衣をつけた斎王代、童女など50余名の女人列が進む様は雅な王朝絵巻を感じさせます。

5月5日11時~ 下鴨神社「歩射神事(ぶしゃしんじ)」
葵祭の沿道を清める魔除けの神事です。馬上で矢を射る「流鏑馬」に対して、地上で矢を射るもので、蟇目鏑矢(ひきめかぶらや)を楼門に向けて高々と放ちます。葵祭(賀茂祭)の安全を祈願します。

5月5日14時頃~上賀茂神社「賀茂競馬(かもくらべうま)」
舞楽装束を身にまとった乗尻(騎手)が馬に乗り、左右に分かれて社頭に参進します。境内の馬場でその速さを競う競駈(きょうち)は儀式の後、14時頃より予定されています。この様子は「徒然草」にも書かれており、京都市登録無形民俗文化財にも登録されています。

5月12日15時~上賀茂神社「御禊の儀(ぎょけいのぎ)」
神職一同、賀茂祭の斎行にあたり境内「橋殿」にて特有の作法にて身を清めます。

5月12日9時30分~ 下鴨神社「御蔭祭(みかげまつり)
比叡山山麓の八瀬御蔭山より神霊を本社へ迎える神事です。16時ごろから糺の森において行われる「切芝神事」の「東游(あずまあそび)」は優雅な王朝の祭典として名高いものといわれています。

5月15日10時30分~ 京都御所-下鴨神社-上賀茂神社「路頭の儀」
天皇からの使者・勅使が上賀茂、下鴨両神社を参向する葵祭の最大の見所。総勢500名余、馬36頭、牛4頭、牛車2台、輿1台の風雅な王朝行列が、約8キロの道のりを巡行します。両神社にて「社頭の儀」も行われます。

5月15日の「路頭の儀」では、「京都御所」と「下鴨神社」に観覧席(2,000円)が設けられます。こちらの観覧席は事前にチケット購入が必要です。また、上賀茂神社でも芝生観覧席(1,000円)が用意されます。当日、正午からの受付で、事前予約は不要です。ゆっくりみたい方には観覧席がオススメです。

京都・華やかな歴史絵巻「時代祭」2013

京都三大祭に数えられる「時代祭」が京都市内で今年も開催されました。

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午前9時に桓武・孝明両天皇の祭神を乗せた鳳輦(ほうれん)が平安神宮から京都御苑に向かい、その後正午に京都御所の建礼門前を行列が出発します。明治維新から平安遷都まで各時代の装束を身にまとった行列は約2,000人、全長2キロほどあり見応えたっぷりです。毎年全国各地から大勢観光客が訪れる人気のイベントの一つです。

時代祭過去記事→「京都・時代祭2012 平安神宮道にて」
「京秋を彩飾る時代祭 前編2011」「京秋を彩飾る時代祭 後編2011」

時代祭:時代風俗行列順序
明治維新時代(維新勤王隊列、幕末志士列)
江戸時代(徳川城使上洛列、江戸時代婦人列)
安土桃山時代(豊公参朝列、織田公上洛列)
室町時代(室町幕府執政列、室町洛中風俗列)
吉野時代(楠公上洛列、中世婦人列)
鎌倉時代(城南流鏑馬列)
藤原時代(藤原公卿参朝列、平安時代婦人列)
延暦時代(延暦武官行進列、延暦文官参朝列、神饌講社列、前列、神幸列、白川女献花列、弓箭組列)

先頭の維新勤王隊列の太鼓・笛が聞こえ時代祭がはじまります。幕末志士列には坂本龍馬、桂小五郎、中岡慎太郎など人気のある人物が登場し、沿道では歓声があがります。そして江戸時代婦人列では吉野太夫、和宮など最も華やかな衣装をまとう行列がやってきます。今年は出雲阿国の衣装が60年ぶりに新調され話題となりましたね。

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それぞれの時代ごとの衣装を楽しんでいると時間もあっという間です。時代祭では、京都の町が培ってきた伝統工芸技術の技で修復・復元した品々が、綿密な時代考証が重ねられ約1万2000点もの調度品・衣装・祭具が使用されています。ぜひ衣装にご注目ください。今年は晴天に恵まれ、過ごしやすい天気の中開催されました。また来年も時代祭でお会いしましょう。

時代祭
主催:平安神宮、平安講社、時代祭協賛会、京都市
開催日:毎年10月22日(雨天翌日順延)
会場:京都御苑〜沿道〜平安神宮
見物料:沿道無料、有料指定席(2000円:パンフレット付)
ホームページ:http://www.kyokanko.or.jp/jidai/